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様々な目的

昨日は外来のアドバイスレッスン生がマキリのレッスンを受けに来た。

小4の物静かな少年だ。

以前に彼のお姉さんがマキリのアドバイスレッスンに来たことがあって、今回は弟がアドバイスレッスンを受けたいと申し出が有った。

ママによると「息子はとてもシャイで初めての人も苦手で、もしかしたら緊張からチックなどが出て先生にご迷惑をかけるかもしれないのですが、姉のレッスンの時に先生のレッスンで非情に力を与えていただいたので、どうしても弟も見ていただきたい。」とのことだった。

マキリは「大丈夫ですよ。私も幼少期は異常なほど人嫌いでしたから。シャイな子の気持ちもわかりますから。」と言った。

レッスンに来たK君は普通の男の子だった。

おとなしいけれど暗い雰囲気も無く、爽やかで素直な印象だった。

課題曲は4時代ともきちんと理想のテンポで弾けていた。

「スゴイね〜!」とマキリは言った。

うちの路頭に迷う子羊達とは違って、メカニック的に余裕がある。素晴らしい指と手の持ち主だった。

こんなに上手いのに舞台が苦手だそうだ。

舞台に上がると全身がカチカチになってビビって失敗するそうだ。

それでもK君はそれを克服したいと思っているそうだ。えらいね。

マキリはバレエも習っていたし舞台は結構好きで、人と話すのは苦手だったが、あがり症ではなかったと思う。

あがり症の人は本当に気の毒だ。

K君に身体の使い方や曲の構成、アピール所などを教えてレッスンを終えた。

しばらくしてママからメールが来た。

『今日は本当にありがとうございました。Kは初めての所は萎縮してしまうのですが、今日は車に乗り込む前に自分から「楽しかった。」と言ったので私は驚きました。マキリ先生の指導はいつも明確で、親子でこれからやるべき事がたくさん見えてくるレッスンで、Kもやる気が高まったようで帰宅してすぐに復習していました。』

マキリのレッスンでヒントを与えられてマキリも嬉しかった。

「あとは場数を踏んでポジティブに続けて行けば、必ずその良い資質を活かせる時が来ます。」とマキリは返した。

「先生のおっしゃるようにあきらめずコツコツと続ける事でKに自信がつけばと思っています。それを支えたいと。」とママ。

ピアノのコンクールをあがり症の克服と性格の改善の為に利用するというのも良いよね。

舞台はやり直しがきかなくて、逃げられなくて孤独で、そこでしか味わえないスリルが有る。

練習の過程では自己との戦いも有る。

舞台経験は人間を育てるとマキリは思う。

K君との出会いはマキリにコンクールの意味を新たに感じさせてくれたのだった。

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