読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

読了2冊

「鏡の影」/佐藤亜紀

いつも、“面白いけれど難読本”を回して下さる母校の先輩から、

またまた難読本が…(笑)

1度読みかけて、しばし放置。

前出の「おだまり、ローズ」が、簡単に読み下せず、

併行して再挑戦したのだけれど、結局これも…

この数週間、難読本2冊抱えて、身動き取れなくなってしまった。(笑)

最初の読み始め、

ちょっと書評を索ってみたら、

平野氏のデビュー作にして芥川賞受賞作「日蝕」が

本作の「ぱくり」だ、という騒動があったとか…

その「日蝕」も、以前、書評を読んで心が動き、

今、ちゃんと「興味本」の棚に入っているので、

この手の本、自分は本当に好きなんだなぁ〜 と笑ってしまった。

そう、

登場するのは… 異端の書、錬金術、俗物僧侶や司祭、宗教戦争

時は中世ヨーロッパ、

ドイツの田舎レヴニッツの百姓の小せがれ、ヨハネスは、

全世界を変えるにはある一点を変えるだけで充分であることを発見。

未完成の1枚の図表を持ち、

世界を変貌させることの意味を求め、彼は放浪の旅に出る。

と言っても、彼は決して崇高、高潔な人物では無い。

弁がたって博学で、占星術やら言を弄して小銭を稼ぎ、

必要とあらば同性愛者の愛人もやると、

周りの策略に翻弄されいつも逃げてばかり。

世界を変える方法への熱意もいまいち弱い。

そんなヨハネスの前にシュピーゲルグランツという謎の美少年が現れ、

奇妙な契約をもちかける。

このあたり、ゲーテファウスト」のファウスト博士とメフィストフェレスの関係を

思わされるのだけれど、

ヨハネスは案外したたかで、そうたやすくは悪魔に屈しない。

結局、全世界を変える方法を知って、

ではそれでどうなる?と思い至ると、

それを知った人間と、何も知らず“今”に翻弄される矮小な人間と

何も違わないことに気付く。

悪魔の目的は、ソコにあったのか?

世界の生成なんてドーでもいいわ!と

己の欲望に依ってのみ生き抜く女達、淑女からジプシーの踊り子まで、

の強さが、なんとも頼もしかった。

「マザーランドの月」/サリー・ガードナー /訳)三辺律子

2冊の難読本に埋もれ溺れそうになって、

息継ぎに と手を出した一冊。

(活字に窒息しそうな時は活字で息をつくのが1番!)

舞台は異世界。

厳格な管理社会の底辺に生きる少年が、

隣家に越してきた家族から、

国家の秘密に感づいてしまう。

そして彼は、その秘密の暴露に命を賭ける!

ありがちな設定で、途中で隠されている秘密も見えてきて、

その秘密も、少々チャチで…

わくわくドキドキしながら… という感じでは無かったけれど、

疲れた頭に心地よい、優しいSF.。

お蔭で息継ぎが出来て、

抱えていた2冊、やっと読了にこぎつけた、

酸素ボンベのような作品だった。(笑)

広告を非表示にする