10years

昔 自分が居た

某サイトの中の

ココロカテゴリーというところに そのコは居た

Sちゃん

当時16の高校2年

彼女は

そのココロカテゴリーで

毎日毎日 死にたい

殺されたい 死にたいと

連呼していた

なんで そんなに

死にたいん?

と レスしてみた

そうすると

コメントが返ってきて

別に と言った

その日は それで終わり

また違う日

今日も死にたい?と

レスすると

死にたい と返ってくる

そんな感じで

ポツポツ絡んでいた

2週間ぐらい経った頃

自分が行って

コメントを残すと

瞬時に現れ

今日

来るの遅かったね?と

言うようになった

学校に友人はおらず

いないくせに

メールが欲しいと言う

周りのクラスメートに

メールする人が居ると

思われたいから らしい

授業中にメールをすると喜びながら

この先生 ハゲなんだ

ヅラずれてんの(笑)

って、笑ってた

そんなやり取りを

大阪ー群馬間で

ずっと続けてた

ひと月ほど経った頃

電話で話そう となった

今度の土曜の夜に

とだけ、約束をした

当日掛けてみると

メールとはまた違う

消え入りそうな声で

話す彼女がいた

いつもそう?と尋ねると

ううん 違うよ…

緊張してる… と言ってた

小さい頃に

親が離婚して

お姉ちゃんと一緒に

母親に引き取られた事

母親に

引き取られたけど

父親の方が

好きだった事

家計が苦しいから

バイトをして

そのお金のほとんどを

お母さんに

持っていかれる事

お姉ちゃんが嫌いな事

リスカが止められない事

男なんかいらないって

言ってた事

詩を書くのが好きな事

いろんな話をしてくれた

そんな彼女も

無事 高校生活を終え

社会に出た

意外や意外

社会には普通に適応し

好きな雑貨屋で

働き続けていた

高校時代ほど

頻繁に連絡は

取らなくなっては

いたものの

忘れた頃に

ナイトちゃん

今日 土曜だよね?

久しぶりにしゃべろう♪

と メールがくる

だいたい そんな時は

彼氏の話や相談と

理由は決まっていた

でも いつも誰とでも

続いては

いなかったみたいだった

車の免許を取った事

軽自動車で

水色の車を買った事

一人暮らしを始めた事

たまにお父さんと

デートしている事

連絡は飛び飛びでも

必ずきて

いろんな事を

教えてくれていた

そして 月日は流れた

去年の事

今日の夜さ

電話していい?と

連絡がきた

もちろんいいよ と

返した

あのね ナイトちゃん

わたしね…

結婚したい人がいるの

と 言ってきた

だからね…

ナイトちゃんと話すの

今日が最後になる…

ナイトちゃん

ナイトちゃんが

私をここまでに

してくれたよ!

私の暗い足元を

ずっと

照らし続けてくれて

ありがとう!

感謝してるから!!

26歳の彼女は言った

電話を切ったあと

フル号泣した

暗く先の見えない

カテゴリーに

蠢いていた幼虫は

素晴らしく成長し

見事に孵化した見せた

彼女がそこにいた

遠慮はいらない

とことんまで

幸せになってくれ

この10年間は

オレの人生の誇りです

広告を非表示にする